この記事は『HUNTER×HUNTER』暗黒大陸編(王位継承戦)の核心に踏み込み、ツェリードニヒ=ホイコーロの人物像・能力・念獣・残虐描写・今後の展開の可能性まで解説します。

ツェリードニヒ=ホイコーロとは何者か(第4王子)
ツェリードニヒ=ホイコーロは、カキン帝国の第4王子としてブラックホエール号に乗船し、父王(ホイコーロ王家)主導の王位継承戦に参加する人物です。王子という肩書きだけ見ると『政治の駆け引き担当』にも見えますが、作中での本質は真逆で、彼は知性と残虐性が同居する最悪の天才として描かれます。

ツェリードニヒの怖さは、単に『殺す』では終わりません。相手を人格ある存在として扱わず、部屋の中で人間が解体されていく状況すら、平然と会話や思考の背景に置ける。王子としての権力、護衛網、そして念の資質が重なったとき、船内で最も制御不能な災厄になります。
なぜ『やばい』と言われるのか
ツェリードニヒは、その残虐性が作中で人体を収集・解体する嗜好として明確に示されます。彼は『趣味の殺人』ですら、自己の美学に組み込みます。
この『やばさ』は後述する念能力とも直結します。
クラピカが第4王子を追う理由:緋の眼とパイロの存在
クラピカはクルタ族の『緋の眼』を回収する目的で航海に関与しますが、その動機を現実の敵に固定する最大要因がツェリードニヒです。作中では、ツェリードニヒが緋の眼コレクションの所有者として位置づけられ、クラピカが回収しきれていない緋の眼の中にパイロの眼が含まれることも示されます。
ここが重要で、クラピカにとってツェリードニヒは『継承戦で倒すべき王子の一人』ではなく、一族の尊厳を踏みにじった戦利品を握る相手になっています。
なお、『ツェリードニヒの背後にある保存物がパイロの頭部ではないか』という点は、作中描写から読者の間で広く語られています。詳細は漫画原作を確認してください。
水見式で判明する資質:ツェリードニヒは特質系
ツェリードニヒは護衛テータの指導のもとで水見式を行い、念系統が特質系であることが判明します。この場面は『天才が能力ガチャに当たりを引いた』という軽い話ではありません。テータが恐怖するのは、ツェリードニヒの資質が強いだけでなく、倫理感によるブレーキが存在しない強さに直結しているからです。
作中の要点はシンプルです。ツェリードニヒは、教えれば教えるほど危険になる。だからテータは護衛でありながら、途中から暗殺すら視野に入れます。
念獣の二重構造:守護霊獣+本人が生み出す念獣
ツェリードニヒの強さを語るうえで、『念獣』『守護霊獣』は避けられません。王位継承戦では、儀式の影響で王子それぞれに守護霊獣が付随します。これは王子本人の意思で作る能力とは別系統で、船内の勢力図を壊す要素です。
さらにツェリードニヒの場合、作中で決定的に不気味なのがここからです。彼は訓練中に、守護霊獣とは別に、自分でも正体を把握しきれていない念獣を生み出していきます。『王位継承戦のシステムが与えた守護霊獣』と『ツェリードニヒ自身の歪みが産んだ念獣』が併存するため、周囲の人間はどれが誰の能力で、何が発動条件なのかを把握しづらい。結果として対策が遅れます。
ツェリードニヒの能力:『絶』で10秒先の未来を見て、改変できる
彼は『絶』の状態で未来10秒間の映像を先に見て、その結果を踏まえて自分だけ行動を変えられる能力に到達します。単なる予知ではなく、情報優位を確定させる『確定分岐』に近い挙動です。
発動条件:目を閉じて『絶』に入る(その間は無防備)
能力の代償も明確です。未来視が働く間、ツェリードニヒは動けません。つまり『10秒先を見るには10秒の無防備を受け入れる』必要がある。普通なら致命的な弱点ですが、ツェリードニヒは守護霊獣や護衛、念獣の存在によって、無防備の時間を守らせる構造を持ちます。
強さの本質:暗殺・戦闘・交渉の全部を壊す『情報の暴力』
未来視が強いのは、殴り合いで勝てるからではありません。相手の最初の一手、躊躇、視線の揺れ、銃を抜く動作、護衛の突入タイミングまで、10秒という短い幅でも勝敗に直結する情報を先取りできるからです。
テータとの関係:暗殺が失敗する構造と、恐怖が確信に変わる瞬間
テータは第4王子の護衛でありながら、ツェリードニヒを殺すべき対象として判断し、実行に移します。
しかし暗殺は成立したはずなのに成立しない。銃声、倒れたはずの身体、突入する護衛、混乱するテータ。その一連がひっくり返り、ツェリードニヒが背後に現れることで、テータは理解します。自分が相手にしているのは『念が強い王子』ではなく、現実認識そのものを捻じ曲げられる可能性を持つ人物だと。
この局面以降、テータの行動は『護衛』と『暗殺者』の間で引き裂かれます。そしてその揺れ自体が、ツェリードニヒにとっては『学習材料』になります。教えるほどに、殺しにくくなる。最悪の循環です。
守護霊獣が示す支配:王子本人より厄介な場合がある
守護霊獣は、王子本人の意思とズレた挙動を取ることがあります。ツェリードニヒ陣営では、守護霊獣の存在が『護衛が裏切りにくい空気』や『部屋に近づくこと自体が怖い圧力』を作ります。
結果として、ツェリードニヒ本人が何もしなくても周囲が消耗し、心理的に後退します。
ツェリードニヒは死亡した?
結論:現時点でツェリードニヒは死亡していません。
むしろ作中では、テータの暗殺が成立しなかったことを経て、ツェリードニヒが『絶』の習得を加速し、能力を理解し、伸ばしていく局面が続きます。つまり『退場の気配』より、『完成に近づく恐怖』が強調されています。
まとめ
ツェリードニヒ=ホイコーロは、第4王子という立場に加え、特質系としての資質、守護霊獣、そして未来視という能力で、王位継承戦の勝ち筋を現実的に持っています。さらに彼には倫理感がなく、非常に怖い存在として描かれます。
クラピカにとっては、緋の眼(パイロを含む)が関係している以上、ツェリードニヒは避けて通れません。継承戦が進めば進むほど、両者の衝突は必然となります。
ツェリードニヒ登場話・重要回一覧(暗黒大陸編/王位継承戦)
ここでは、ツェリードニヒ周辺の『能力』『念獣』『テータ』『クラピカとの接点』など、記事本文の根拠になる重要回を、話数と出来事で整理します。読み返し用の目印として使ってください。
| 話数 | 出来事(要点) |
|---|---|
| 第349話 | クラピカが王子護衛募集の動きを読み、『第4王子ツェリードニヒに接近する好機』として意識する。 |
| 第362話 | ツェリードニヒが護衛テータから念の手ほどきを受け始め、天才的な習得速度を見せる。 |
| 第367話 | オイトが偵察(ゴキブリ)を試みるが、ツェリードニヒ側の念獣に阻まれ、禍々しいオーラを感じて絶叫する。 |
| 第376話 | テータによる水見式で、ツェリードニヒが『特質系』と判明。禍々しいオーラで周囲を戦慄させる。 |
| 第384話 | テータの指導が続く中、ツェリードニヒが無自覚に『特質系念獣』を生み出してしまう(守護霊獣とは別の不穏さ)。 |
| 第385話 | 晩餐会の裏で、テータが暗殺を実行したはずなのに失敗。テータは幻覚を疑うが、実際はツェリードニヒ側の特質系の発動が絡む。 |
| 第387話 | ツェリードニヒが『絶』によって『未来10秒を予知し、改変できる』能力(刹那の10秒)に目覚める。テータの暗殺計画が無力化されていたことが確定する。 |
| 第394話 | ツェリードニヒの残虐なエピソードが語られ、人格の危険性がより具体化する。 |
| 第402話 | ツェリードニヒが『絶』の習得を驚異的な速度で完了させる。 |
| 第407話 | ツェリードニヒ私設兵ボークセンがエイ=イ一家に拉致され、モレナの『交渉ゲーム』に巻き込まれる。 |
