ゲンスルーは、グリードアイランド(GI)編の敵役として登場する爆弾魔(ボマー)です。
ゲンスルーは、グリードアイランド編における「強い敵」以上の存在です。指定ポケットカード争奪戦そのものを恐怖で支配し、プレイヤー社会のルールを攻略から生存に変えてしまった張本人でした。
ここでは、ゲンスルーの能力(リトルフラワー/カウントダウン)の仕組み、強さの本質、作中での行動と戦術、そして最期・その後・死亡したのかまで、作中描写に沿って整理します。
※この記事は『HUNTER×HUNTER』グリードアイランド編の重大なネタバレを含みます。

グリードアイランド編のあらすじ
グリードアイランド編を漫画のチャプターごとにあらすじを紹介しています。

こちらの記事では、グリードアイランド編を時系列に沿って整理し、解説しています。
ゲンスルーとは何者か(ボマーの正体)
ゲンスルーはグリードアイランド編で「爆弾魔(ボマー)」として暗躍したプレイヤーです。
カードゲームとしてのGIでは、本来「仲間集め」「情報戦」「交渉」「狩り」のバランスで攻略が進みます。しかしゲンスルーは、能力の条件を逆手に取り、交渉や同盟の前提を破壊しました。
これが、GI編の構造上のラスボスになった理由でもあります。
目的は「指定カード強奪 → クリア」
ゲンスルーの目的は一貫しています。指定ポケットカード(クリアに必要な81種)を、他者の努力ごと奪い取り、最短でゲームをクリアすることです。
そのために彼が選んだ手段が、同盟への潜入、脅迫による一括回収、抵抗者の見せしめ処刑でした。
性格・行動原理:交渉に見せかけた“強制”
ゲンスルーは取引の形を好みます。ですが、それは誠実さからではありません。彼の取引は最初から「拒否できない状況を作ったうえで、条件を提示する」という順番で成立しています。
相手に残る選択肢は「従って生きる」か「逆らって死ぬ」だけ。言葉遣いが丁寧でも、提示しているのは交渉ではなく執行です。
ゲンスルーの念能力(全体像)
ゲンスルーの強さは、能力が二段構えで噛み合っている点にあります。
- 一握りの火薬(リトルフラワー)
- 命の音(カウントダウン)+解放(リリース)
そして何より重要なのが、カウントダウンの解除条件です。解除にはゲンスルーに触れる必要があるため、相手は“近づかなければ助からない”のに、“近づくほど殺される危険性がある”という矛盾に追い込まれます。
一握りの火薬(リトルフラワー)とは
リトルフラワーは、掌で爆発を起こす近接系の能力です。基本は「掴む/触れる」距離で発動し、相手の身体を局所的に吹き飛ばします。
特徴:万能高火力ではなく「接触拒否」の圧力
リトルフラワーは派手ですが、重要なのは爆発で倒すよりも、相手に触らせない(近づかせない)圧力として機能することです。
なぜなら、ゲンスルーに触れられるとカウントダウン解除に直結します。だから彼は、相手が近づいた瞬間に爆破を叩き込めるリトルフラワーを持つことで、解除という唯一の救済手段を阻止します。
命の音(カウントダウン)とは
カウントダウンは、対象に見えない爆弾を仕掛け、条件を満たすと体内から爆発させる能力です。恐ろしいのは威力だけでなく、対象の心理を追い詰める設計にあります。
効果:カウントがゼロで体内爆発
爆弾を仕掛けられた相手にはカウントが進行し、ゼロで爆発します。しかもカウントの進み方が“心拍”に引きずられるため、恐怖や焦りが加速要因になります。落ち着けない人ほど死に近づくという悪質な構造です。
付与条件:わざと重い制約を背負っている
ゲンスルーは、カウントダウンを発動する際に条件を課しています。代表的なのが、接触した状態で「ボマー」と名乗ること、そして能力の説明を行うことです。
普通なら発動条件の説明が必要は弱点になり得ます。しかしゲンスルーは、これを「宣告=支配の儀式」に変えました。相手が理解した瞬間、恐怖が確定し、集団が瓦解します。
解除条件:「ボマー捕まえた」
解除には、ゲンスルーに触れた状態で「ボマー捕まえた」と言う必要があります。つまり解除する側が、爆破能力を持つ本人に接触するという危険を冒さなければいけません。
そして、その危険を現実の“死”に変換するのがリトルフラワーです。解除条件が存在しても、実行できなければ意味がない。ここがゲンスルーの能力の設計の巧さです。
解放(リリース):三人組で爆破が可能
ゲンスルーはサブ、バラと組み、条件を満たすと任意に爆弾を起爆できる「解放(リリース)」を運用します。これにより、交渉決裂や裏切りの兆候があれば、その場で見せしめ爆破が可能になります。
カウントダウンは「待つ爆弾」ではなく、「必要なら今すぐ殺せる爆弾」に変わります。これが同盟を“人質”に変換する決定打でした。
ゲンスルーは何が強いのか(強さの本質)
ゲンスルーの強さは、オーラ量や技の威力だけで説明しきれません。作中で最も厄介なのは、能力・心理・集団を同時に支配する構造です。
強さ①:解除手順そのものが罠
解除には接触が必要 → 接触してきた相手をリトルフラワーで吹き飛ばせる。これだけで、相手は“助かる道”を塞がれます。
さらにゲンスルーは、交渉の場を指定したり、時間制限を設けたりすることで、相手の準備時間を奪い、焦りを誘発します。結果、カウントが早まり、集団が崩れます。
強さ②:説明=恐怖の確定
ゲンスルーが恐ろしいのは、能力説明が上手いからではありません。説明を“脅迫の証拠”として突き付け、相手の思考を止めるのが上手いのです。
「解除方法がある」と言いながら、「解除しに来たら殺す」が同時に成立する。これを理解した瞬間、相手の中で勝つ方法が消えます。
強さ③:サブ・バラ込みで真価
ゲンスルーは単独でも厄介ですが、真価は三人組で発揮されます。索敵、拘束、護衛、追撃、そして「解放」による即死圧力。交渉から戦闘まで、隙を埋める役割が揃っています。
だからこそ、最終決戦でゴンたちが狙ったのは「真正面から勝つ」ではなく、三人を分断して各個撃破することでした。
作中での主要な行動(ボマー事件の流れ)
ゲンスルーの行動は、「潜入」「宣告」「回収」「処刑」「追跡」の順で段階的にエスカレートします。
①同盟に潜り込み、まとめて人質化する
ゲンスルーは、指定カード集めを進めている同盟の中心に入り込みます。ここで重要なのは、最初から同盟を潰すのではなく、同盟が集め切るのを待って、最後に奪うことです。
努力の総量が増えれば増えるほど、奪った時のリターンも増える。ゲンスルーの攻略はこの発想に徹しています。
②「俺がボマーだ」――正体告白が詰みになる瞬間
ゲンスルーはあるタイミングで自ら「ボマー」だと名乗り、同盟メンバーの多くに爆弾を仕掛けていた事実を突き付けます。
ここが彼の真骨頂です。秘密裏に殺し続けるのではなく、「全員が恐怖を共有する状態」を作ります。すると同盟内では、反抗や裏切りを考える者が出た瞬間に疑心暗鬼が連鎖し、組織が勝手に壊れていきます。
③見せしめ
ゲンスルーは、抵抗や探りを入れた相手を容赦なく殺し、同盟全体に「逆らうとこうなる」を刻み込みます。
④指定カードの一括回収
同盟が屈した結果、指定カードはゲンスルー側に渡ります。ここでゲンスルーは、単に奪って終わりではなく、今後の追跡や妨害の芽を摘むために、相手を何もできない状態に置きます。
最終決戦:ゴンVSゲンスルーは何が起きたのか
ゴンたちは森で待ち受け、誘導と駆け引きでゲンスルー・サブ・バラを引き離すことに成功します。
キルアはサブを撃破、ビスケはバラを圧倒
キルアは機動力と電撃、そして体術でサブを翻弄し、決定的な隙を作って勝ち切ります。ビスケは本気の戦闘力を解放し、バラを一撃で沈めるレベルで制圧します。
この時点で、ゲンスルーはチームとしての勝ちを失い、個の戦いに引きずり出されます。
ゴンは「解除」を狙わず、ゲンスルーを戦闘で無力化する
ここが重要です。カウントダウン解除は本来の最適解に見えますが、接触した瞬間にリトルフラワーで吹き飛ばされます。だからゴンは、解除の言葉を狙うのではなく、ゲンスルーを戦闘不能にしてから状況をひっくり返す方向へ舵を切ります。
決定打:自分の手を犠牲にして懐に入る
ゲンスルーのリトルフラワーは、接触距離で確実に致命傷を与えられます。ゴンはそれを承知で、あえて爆破を受ける前提で距離を詰めます。
片腕(手)を犠牲にしてでも、ゲンスルーの攻撃の型と意識を固定し、反撃の瞬間だけに全てを賭ける。ここでゴンは、GI編の修行で得た攻防の切り替え(オーラ配分)を極限まで使い、爆発を受けながらも致命傷を避ける精度を見せます。
そして一瞬の隙に、渾身の一撃を叩き込みます。ゲンスルーは“触らせないための爆破で、逆に触られる状況を作らされました。
ゲンスルーの敗因(能力ではなく、読みと準備で負けた)
ゲンスルーは能力だけ見れば、GI編でも屈指の殺傷力と支配力を持っています。それでも敗れた理由は明確です。
- 恐怖で相手が折れる前提だったが、ゴンは折れなかった
- 準備(罠・誘導・役割分担)がゲンスルー側の想定を上回った
最期はどうなったのか(その後・死亡したか)
結末:ゲンスルーは「殺されていない」
結論から言うと、ゲンスルーは作中で死亡したと確定する描写はありません。ゴンとの戦いに敗れ、無力化されますが、そこで死亡として処理されていません。
GI編は「倒したら即死亡」という作品ではなく、ゲームのルール(離脱、拘束、カードの喪失)で決着がつく場面が多いです。ゲンスルーも同様に、敗北後は終わった敵として扱われます。
その後:再登場はなく、詳細な処遇も描かれない
ゲンスルーはGI編の決着以降、物語の表舞台に再登場しません。また、現実世界に戻った後の逮捕・拘束など、具体的な処遇が細かく語られることもありません。
ゲンスルーまとめ
ゲンスルーは爆弾と言葉での支配を操る強敵として描かれました。
そしてその支配を破ったのが、ゴンたちの分断戦術と、恐怖に屈しない覚悟でした。
ゲンスルーの強さが際立つほど、GI編が「ルールと頭脳の物語」として成立していたことも見えてきます。
グリードアイランド編のあらすじ

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